AIを使いこなす人は、実はAIに詳しくない

AIとの共存 コラム

ChatGPTは登録済みで、たまに使う。でも「なんかうまくいかない」。

ChatGPTに「企画書を書いて」と頼んでみたが、出てきた文章が使えず「やっぱりAIは大げさだな」と思い始めている。

周りが「AI活用してる」と言っているのに、自分だけ乗り遅れているような焦りがあるけど、技術的な勉強は正直したくない。でも仕事に使えるなら使いたい。

AIを使いこなしている人って?

「AIを使いこなしている人」と聞くと、どんな人を想像しますか?

プログラムが書ける人? ChatGPTの仕組みを説明できる人? 新しいツールを誰より早く試す人?

まぁ、パッと思い浮かぶのはこんな感じだと思いますけど、実は、それ、全部違うんですよ。

本当にAIで成果を出している人に共通しているのは、「AIに詳しいこと」ではなく、「自分が何を解決したいかを、明確にできること」

「AIを使いこなしている人」は、何が違うのか

「ツールに詳しい人」と「成果を出す人」は全くの別人。

AIツールの使い方を熱心に調べて、プロンプトのテクニックを学んで、新機能を誰より早く試す人がいるのですが、そういう人が必ずしも仕事でAIを上手く使えているわけではないんです。

一方で、「AIってよくわからないけど、とりあえず使ってみた」という人が、気づいたら仕事のアウトプットを2倍に増やしていたというケースも少なくない。

さて、この差はどこから来るのか?

その答えは「問いの質」にあって、成果を出す人は、AIに頼む前に「自分はそもそも何を解決したいのか」を整理しているんです。

そもそもAIが「うまく答えてくれない」のは、質問が曖昧だからなんです。

AIに「企画書を書いて」と頼むと失敗する理由

たとえば、AIに「新しい営業施策の企画書を書いてください」と頼んだとしましょう。

するとAIは、それっぽい文章を出してくれる。

でも、読んでみると「ターゲットが違う」「トーンが合わない」それっぽいけどなんだか使えない。

結局ゼロから書き直すことに。

これ、AIが悪いのではなくて、あなたの依頼が曖昧すぎるだけなんです。

つまり、AIは「あなたが整理できていないこと」を補ってはくれないですし、あなたの思考の解像度がそのまま出力の解像度になるんです。

曖昧な依頼ほど、AIは弱い

AIは検索エンジンでも、魔法の箱でもなくて、どちらかというと「優秀だけど文脈を知らないアシスタント」に近く、使いたての頃は、「新しく入社してきた優れた新人」くらいに思った方がいいでしょう。

最初の頃は、学生っぽさが残っており、社風や仕事の術を知らず、その才能を発揮することができていなくても、数ヶ月もしたら社風や仕事のノウハウも覚え、気がついたらあっという間に出世していたなんて新人いるでしょ?

そもそもAIは指示が曖昧なほど、的外れな回答を返してきますし、逆に、指示が具体的であるばあるほど、驚くほど使える回答が返ってくるんですよ。

これは、AIの限界ではなく、「課題設定の力」が問われているということなんです。

AIは「整理された思考」を増幅する道具であり、まずは「何を解決したいか」を自分で整理すること。

AIを使う前にやるべきことは、「自分は何を困っていて、何を求めているのか」をまずは言語化すること。

先ほどの例でいうと、以下のように整理してからAIに頼んでみましょう。

  • 対象:新規開拓の中小企業(従業員50人以下)
  • 目的:アポ獲得率を上げる
  • 現状の課題:メールの返信率が低い
  • 求めるもの:件名と書き出しの改善案3パターン

同じ「企画書を書いて」という依頼でも、このくらい情報を整理してから頼むと、AIの回答の質はまったく変わってきます。

具体的な依頼に変換する3ステップ

AIへの依頼を具体化するには、以下の3つを意識するだけ。

  1. 目的を一言で言う:「〜をしたい」ではなく「〜という課題を解決したい」
  2. 条件を加える:誰向けに、どんな状況で、何が制約か
  3. 求める形式を決める:箇条書き、文章、3案出して、など

つまり、AIに聞く前に「自分の中で答えの輪郭を描く」ことが、最大の近道となります。

AIの前に「自分の頭」を使う

AIは、あなたの思考を増幅する道具であり、整理された思考を入れれば、整理された答えが返ってきますし、ぼんやりした問いを入れれば、ぼんやりした答えが返ってくる。

AIを使いこなす人の正体、実は「AIに詳しい人」ではなく、「自分の課題を整理できる人」なんです。

ツールの使い方を覚える前に、まず「自分は何を解決したいのか」を一言で言えるか、試してみましょう。

そうすることで、そこから、AIとの関係は大きく変わってくるはずです。

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